2015年 11月 09日
医療費をめぐる議論は国民を目覚めさせるか? |
来年の春の診療報酬改定のニュースがそろそろ出てきます。それに合わせて、不正請求などの不祥事のニュースとかが相次ぐのは不思議ですが、とりあえず来年の春以降、さらに医療業界は厳しくなりそうです。
もっとも、こう言った議論で、国民がどういう影響を受けるか、そういう話にはなかなかなりません。
中医協には国民の代表も入っていると思いますが、どちらかというと国の医療費圧縮に対して、医療側が頑張っているように見えます。
もっと有効な議論がされていると思いたいですが、お金の話ばかりで、ひょっとしたら「来年の4月から病院が診療所になる」とかが増える可能性もあるので、地域の医療機関の経営悪化は地域の住民にとって影響を受けることはまちがいなく、そう言った観点からの議論も欲しいところですね。
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一般病院の収支 診療報酬の改定などで悪化
NHK 11月4日
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151104/k10010293601000.html
昨年度・平成26年度の全国の一般病院の収支は、前回の診療報酬の改定で、実質的に改定率が引き下げられたことなどから全般的に悪化していることが、厚生労働省の調査で分かりました。
厚生労働省は、医療機関に支払われる診療報酬の改定に向けた基礎的な資料とするため医療機関の経営状況を調査し、4日開かれた中医協=中央社会保険医療協議会に報告しました。
それによりますと、昨年度・平成26年度の一般病院の収支は、平均で前の年度より5587万円減少して、1億1778万円の赤字となりました。
また、収入に対する利益の割合を示す損益率は1.4ポイント悪化し、マイナス3.1%でした。(以下略)
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財務省、診療報酬本体「一定程度のマイナス改定を」 財政審
Medifax digest 2015/11/4
http://mfd.jiho.jp/servlet/mfd/news/article/1226582992270.html
社会保障などがテーマになった財政審分科会=30日、財務省
2016年度診療報酬改定に向け、財務省は30日の財政制度等審議会・財政制度分科会(分科会長=吉川洋・東京大大学院教授)で、診療報酬本体が物価・賃金の動向に比べて高止まりしているとして、具体的な下げ幅は示さなかったものの「一定程度のマイナス改定が必要」と提言した。今後公表される医療経済実態調査、薬価調査の結果も踏まえ、厚生労働省とより具体的な調整に入っていく構えだ。(以下略)
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医学書院
by skyteam2007
| 2015-11-09 11:29
| 医療