2014年 02月 18日
調剤薬局にも冬の訪れ?患者にメリットはあったのか? |
医薬分業という国が進めてきた、院外調剤ですが、病院やクリニックの門前にやたらと薬局が並び、薬について説明を受けて帰ることが増えました。
患者さんにとってみると、薬のエキスパートである薬剤師さんにしっかりお薬の飲み方や飲み合わせ、副作用について聞けるのは良いことだと思ってはいましたが、一方で、単に薬を袋に詰めて渡すだけで、余計にお金がかかるなど批判がありました。
調剤報酬は増え続け、国民医療費用に含まれていますが、そのシェアは増えています。
「院外処方は院内処方より、基本的な技術料を算定した場合においても、2割~5割程度(金額にして300円~700円程度)高い」(日医ワーキングペーパーNo.291 :院外処方の評価に関する研究 ―医薬分業元年から約 40 年を経た調剤報酬の妥当性についての考察― より)にも関わらず、増えてしまいました。
本来ならば医療を提供するのが本業であり、販売業が主ではない医療機関から薬価差益を奪うのは構いませんが、一方で不必要な処方や副作用防止のために役立っているかというと疑問がありました。(震災の時も、病院や診療所はがんばっておられたけど、大手の調剤薬局によっては震災後、閉局したままの薬局がけっこうあったと聞いたこともあります。もちろんそういう薬局がすべてだとは言いませんが)
これまでは、単に薬を詰めて説明して渡すだけでよかったのですが、今後は、医薬品を通して治療をより有効にかつまた患者の安全を守り、24時間365日の地域包括ケアというものに参画できる薬局が求められます。
逆にいうと、「出すだけ」ならアメリカのようにオンライン薬局でもいい訳で、新規参入を防いできた薬局には従来以上に地域への貢献が求められる時代になったんじゃないかと思いました。
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厚労省、大型門前薬局の調剤報酬引き下げ
日経新聞 2014/2/16
http://www.nikkei.com/article/DGXNZO66909160V10C14A2NN1000/
厚生労働省は4月から、大病院の近くに店を構え、通院患者の処方箋受け付けに特化した大型の「門前薬局」の収入を引き下げる。ある特定の病院からの処方箋が9割を超え、月2500枚超を受け付けている薬局を対象に、調剤基本料を4割減らす。門前薬局が医療政策の目的にあわないとみているためで、収益が大きく目減りする薬局も出てきそうだ。(以下略)
日経新聞 2014/2/16
http://www.nikkei.com/article/DGXNZO66909160V10C14A2NN1000/
厚生労働省は4月から、大病院の近くに店を構え、
by skyteam2007
| 2014-02-18 07:30
| 医薬品