2014年 01月 30日
研究資金や研究結果はより透明に… |
製薬企業による臨床研究支援を巡っては、去年発覚した事件以降、解明が進んではいますが、おそらく誰がデータ操作したとかねつ造論文の執筆をしたかといったところでは結局は犯人捜しを続けても不明のまま終わりそうです。
しかし、今後もこういった事件が再発防止しないように、国側も規制に動くことになりました。「研究データ保存を義務化 文科省4月から、不正防止へ指針案」ですが、自分、指針とかガイドラインには法的拘束力がないのでどうも・・・?です。
大学病院では様々な研究がなされています。中には優れた研究者もいますが、そういった先生に負けまいとつい創作してしまう誘惑があります。
そういったのを防ぐためには、研究者に自律してもらうだけでなく、きちんとした業績かを検証できるようにシステムを整える必要があります。
また、そういったねつ造をするような研究者を出さないためにも、不正行為を根絶は無理でも、防げる仕組みとしてデータを保存、開示できる仕組みが必要です。
臨床研究ではまれですが、海外では臨床治験(薬の開発の研究)データについては開示する方向になってきています。アメリカでは申請の時にすべてのデータを提出させて、それを企業が行った解析と同じ結果が出るかをチェックしています。
つまり第三者が確認することができるように求められています。
また、製薬企業側もお金をこれまでは「善意に基づく奨学寄付」という表では、非常に綺麗なことを言っていましたが、それが実は販売政策の一環だったのは明らかで、そういったのを根絶できるように、罰則は厳しくして課徴金を国がとってもいいはずです。
実際にアメリカでは大企業による行き過ぎた販売プロモーションに対して課徴金や罰金を科す法制度になっており、今後そういった再発を防止するためにも企業側の自覚をもっていただくためにもきちんと「法規制」の整備が必要です。
研究者の自由は守ってあげないといけないですが、逆にいうと行き過ぎた自由でねつ造の自由までは許されません。そういった意味で昨日報道された新しい万能細胞「STAP細胞」を発見した理化学研究所の小保方晴子ユニットリーダーの記者会見。Q「ネイチャー誌の査読者の反応は?」 A「たいへん厳しくて、あなたは過去何百年にわたる細胞生物学を愚弄(ぐろう)しているという返事をもらった。確証を示すための具体的な実験系の要求は、たいへん多かった」 のようにしっかりとした論拠で提示しないとなりません。
研究者にとっても、たいへんな時代になったとも言えます。
---------------------------------------------
「生物のロマン見ている」 小保方さん会見一問一答
朝日新聞 2014年1月30日
http://www.asahi.com/articles/ASG1Z0PGCG1YPLBJ00W.html
---------------------------------------------
朝日新聞 2014年1月30日
http://www.asahi.com/articles/ASG1Z0PGCG1YPLBJ00W.html
------------------------------
------------------------------
製薬協・稲垣委員長 奨学寄付金「自社品に関係しない」研究に限定
日刊薬業 2014年1月24日
http://nk.jiho.jp/servlet/nk/dantai/article/1226576147301.html?pageKind=outline
日刊薬業 2014年1月24日
http://nk.jiho.jp/servlet/nk/
------------------------------
医師主導臨床研究SIGN ノバルティスのMR関与の詳細明らかに
ミクスオンライン 2014/01/30
https://www.mixonline.jp/
by skyteam2007
| 2014-01-30 07:35
| 医学研究