2014年 04月 28日
やはり改ざん・・・?奨学寄附金の見直しの契機 |
結局、5つの大きな臨床研究のうち、4つが論文の中身について問題ありと判断されたことになります。
この企業からは当該研究室に、8年にわたって2億円以上のお金が奨学寄付金として送金がされていたようです。
もちろん、学問目的であるので詳細を問うことはしませんが、巨額のお金を費やして、結果として「改ざん」の可能性アリという散々な話で、この企業以外も含めて、臨床研究については厳しい規制が入る可能性があります。
もちろん、学問目的であるので詳細を問うことはしませんが、巨額のお金を費やして、結果として「改ざん」の可能性アリという散々な話で、この企業以外も含めて、臨床研究については厳しい規制が入る可能性があります。
ただ、現状の問題として、診療の合間に医師らが優れた臨床研究を行うためには環境整備(データ収集の代行をする人の教育や統計専門家の配置)が必要で、それらも十分でない国立大学(私立大学が優れているという意味ではありません)で、いくら規制を強めても、データが逆に出にくくなるだけの気がします。
ガバナンスが・・・とか問題にされていますが、表に出せばいいのであって、研究内容について、企業の作為や捏造がないことが立証される必要があります。
そういった意味では、過去の研究とは言え、処分しましたデータありません・・・では、非常にまずいのです。
今後は
・過去のデータは保全しておき、開示要求があれば、すみやかに対応できること
・企業側の資金を受け取っても、データを渡して解析を依頼するようなマネはしないこと
・企業側からの資金を受け取った場合は、それについて包み隠さず報告すること
が必要になるんでしょうね。今までの「寄付」というのは賄賂とは違うとしても、今回のように深刻な状態であることをかんがみると、改める必要があるのは間違いありません。
これは一人ひとりの研究者の問題でもありますが、医学界全体の問題でもあります。そういった意味では、古い仕組みではもう持続不可能であり、企業側が襟を正すのにあわせて医学界全体も変わるべき時期になったのだと思います。
<出典>
資料1.臨床研究「VART study」に関する国立大学法人千葉大学研究活動の不正行為対策委員会報告
http://www.chiba-u.ac.jp/others/topics/article2014/pdf/20140425kishakaiken_1.pdf
■奨学寄附金
医学部における外部資金の受け入れ記録によると、2007 年度~2009 年度の 3 年間で 9,100万円がノバルティスファーマ株式会社から千葉大学大学院医学研究院循環病態医科学への奨学寄附金として記録されていた。
※ノバルティスファーマ株式会社は、2002 年度から 2009 年度まで(K氏(当時の教授)が大阪大学へ異動するまで)の 8 年間に、2 億 4,600 万円の奨学寄附を行ったと厚生労働省の「高血圧症治療薬の臨床研究事案に関する検討委員会」において報告している。
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臨床研究「VART study」についての調査報告
掲載日:2014/4/25
http://www.chiba-u.ac.jp/others/topics/article2014/20140425kishakaiken.html
臨床研究「VART study」に関する国立大学法人千葉大学研究活動の不正行為対策委員会報告を発表しました。
報告資料は下記のとおりです。詳細については資料をご覧ください。
資料1.臨床研究「VART study」に関する国立大学法人千葉大学研究活動の不正行為対策委員会報告
http://www.chiba-u.ac.jp/others/topics/article2014/pdf/20140425kishakaiken_1.pdf
資料2.「Valsartan Amlodipine Randomized Trial 精度検証調査」調査報告書(公益財団法人
先端医療振興財団 臨床研究情報センター)
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<バルサルタン>臨床試験疑惑 千葉大一転「改ざん疑い」 「ノ社社員が解析」
毎日新聞 2014年04月26日
http://mainichi.jp/journalism/listening/news/20140426org00m040007000c.html
◇論文取り下げ勧告
降圧剤バルサルタン(商品名ディオバン)の臨床試験疑惑で、千葉大の調査委員会は25日、「解析に使ったデータとカルテとの間で不一致が多く、データ改ざんの可能性が否定できない」と発表した。論文は信頼性が低く、科学的価値も乏しいとして、研究チームに対し取り下げを勧告する。昨年12月の中間報告は統計解析を研究者が担当したと説明したが、今回は「販売元ノバルティスファーマの社員が関与した可能性が極めて高い」と見解を覆した。【河内敏康】
一連の疑惑でデータ操作の可能性が指摘されたのは、試験をした5大学のうち、4大学目。松元亮治・委員長は記者会見で「患者らの信頼を裏切り、誠に遺憾で深くおわびする」と謝罪した。(以下略)
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ディオバン問題 千葉大学VART最終報告でデータ不一致など指摘 論文取り下げ勧告へ
ミクスオンライン 2014/04/28
https://www.mixonline.jp/Article/tabid/55/artid/47892/Default.aspx
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千葉大の降圧剤論文に撤回勧告、調査委 心臓保護効果否定も、依然調査に疑問
M3.com 2014年4月26日(土) 池田宏之(m3.com編集部)
http://www.m3.com/iryoIshin/article/209796/
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資料1.臨床研究「VART study」
http://www.chiba-u.ac.jp/
■奨学寄附金
医学部における外部資金の受け入れ記録によると、2007 年度~2009 年度の 3 年間で 9,100万円がノバルティスファーマ株式会社から千葉大学大学院医学研究
※ノバルティスファーマ株式会社は、2002 年度から 2009 年度まで(K氏(当時の教授)が大阪大学へ異動するまで)の 8 年間に、2 億 4,600 万円の奨学寄附を行ったと厚生労働省の「高血圧症治療薬の臨床研究事案に関する検討委員会」
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臨床研究「VART study」についての調査報告
掲載日:2014/4/25
http://www.chiba-u.ac.jp/
臨床研究「VART study」
報告資料は下記のとおりです。
資料1.臨床研究「VART study」
http://www.chiba-u.ac.jp/
資料2.「Valsartan Amlodipine Randomized Trial 精度検証調査」調査報告書(公益財団法人
先端医療振興財団 臨床研究情報センター)
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<バルサルタン>臨床試験疑惑 千葉大一転「改ざん疑い」 「ノ社社員が解析」
毎日新聞 2014年04月26日
http://mainichi.jp/journalism/
◇論文取り下げ勧告
降圧剤バルサルタン(商品名ディオバン)の臨床試験疑惑で、
一連の疑惑でデータ操作の可能性が指摘されたのは、
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ディオバン問題 千葉大学VART最終報告でデータ不一致など指摘 論文取り下げ勧告へ
ミクスオンライン 2014/04/28
https://www.mixonline.jp/
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千葉大の降圧剤論文に撤回勧告、調査委 心臓保護効果否定も、依然調査に疑問
M3.com 2014年4月26日(土) 池田宏之(m3.com編集部)
http://www.m3.com/iryoIshin/
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by skyteam2007
| 2014-04-28 17:33
| 医療