2006年 11月 25日
[イノベーションの実態]国際的に孤立 |
新薬「国際臨床試験」、日本人含む計画はわずか6件
新薬開発のため、世界の多地域で同時に行う「国際共同臨床試験」で、日本、米国、欧州の大手製薬会社が実施している413件の試験計画のうち、日本人の協力者を含む計画はわずか6件だったことが、米国立医学図書館の臨床試験登録からわかった。
スピードが遅く、コストが高いなど、日本の臨床試験の特徴が障壁になっているとみられ、海外で有効性が認められた薬が、日本人のデータが不足しているため、国内で使えない事態も起きている。
日本製薬工業協会・医薬産業政策研究所が8月下旬に、同図書館の登録データを調べた。少数の患者で適切な投与量などを調べる第2相試験、多数の患者で有効性や安全性を確認する第3相試験で参加者を募っている臨床試験のうち、日米欧の大手製薬会社12社がかかわっている臨床試験を対象にした。
87か国で国際共同臨床試験が計画され、米国(264件)、カナダ(175件)、ドイツ(171件)の順で臨床試験に組み込まれている件数が多かった。日本は60番目で、アジア諸国でも下位だった。
日本の企業(4社)は44件を計画していたが、日本人を含んでいるのは1件にとどまり、日本の企業が海外で開発を進める臨床試験の「空洞化」が進んでいる現状が明らかになった。
(2006年11月20日10時43分読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20061120i402.htmωfrom=main4
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これをさらに立証するかのように…医薬産業政策研究所(政策研:製薬産業を取り巻く環境および製薬産業の中長期的な課題について分析検討し、提言を行う研究機関。 )のニュースレターにはこんな記事が出ています。
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これをさらに立証するかのように…医薬産業政策研究所(政策研:製薬産業を取り巻く環境および製薬産業の中長期的な課題について分析検討し、提言を行う研究機関。 )のニュースレターにはこんな記事が出ています。
多い米国オリジン、バイオ系で見劣る日本オリジン
全世界で臨床開発段階(フェーズから申請中)にある新薬(バイオ系+低分子系)は2,735品目に上る(2006年)。これらの品目について、オリジネーターの国籍別に集計したものが図1である。米国が全品目数の約47%を占め圧倒的にリードしている。イギリスが11.2%とそれに続き、日本は8.3%で世界第3位である。以下、フランス、スイス、カナダ、ドイツがそれぞれ4~5%台のシェアである。
臨床開発中のバイオ系新薬は783品目あるが、オリジネーター国籍別にみると、54.2%が米国、4.5%がカナダと約6割を北米が占めていることがわかる(図2)。イギリスは11.5%と米国に次ぐが、日本はフランス、スイス、ドイツとほぼ同程度(全体の3~4%台)である。図1、2に示した日本を除く9か国では、臨床開発中のバイオ系新薬と全新薬のシェアに大きな差はないが、日本は、バイオ系のシェアが3.2%と全新薬の8.3%に比べて小さく、バイオ分野での新薬創出力が比較的弱いといえる。
政策研ニュースNo21(9-10P)より
http://www.jpma.or.jp/opir/news/news-21.pdf
さらにこのニュースの中にP14-17にかけて「論文発表にみるわが国の臨床医学研究の現状」には
「日本の現状は、新薬の多くが海外先行で開発され、主要な治験が海外で行われていることにもつながっていると考えられる。このことが、さらに国内の臨床研究の停滞につながる悪循環を生じる可能性は高い。新たなエビデンスを示すインパクトのあるような試験を日本で実施しない限り、国際的評価の高い学術誌への投稿は難しい。治験空洞化と臨床研究の立ち後れとはどちらが原因でどちらが結果ということではなく、この両者を連携させて活性化させることが重要であろう。」という結語で結ばれる記事があり興味がある方はぜひどうぞ。
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製薬企業にとってみれば、日本の薬事行政については不満があり、一方国民にとってみると薬価が高いことや海外で使えないことなど不満があると思います。
日本国内での治験を行うということは世界的にみても一番高い国で行うことになります。投資した開発費を回収するように薬価をある程度高くしてもらいたい企業側としては承認は遅い(スピード)、日本人独自データが求められる(安全第一)、薬価が安い(世界的にみれば高すぎるとは言えない)市場で、どんどん開発などは進むという具合にはなりません。
実際に、ペースメーカは1世代以上遅れていますし、分子標的薬なども世界的には10種類以上市販開始されているのに、日本ではまだ4種類で5種類目がやっと市場に出たという具合で、決して順調とはいいかねる状況です。
日本での治験は手に入らないで困っている患者さんのためにも早く行いたいのですが、行政も審査に必要な日本人以外のデータでも認めてくれるようにはなりつつありますが、やはりハードルは相変わらず高いように思います。
今後のことを考えれば、イノベーションのためにも日本発の薬の開発はもっと活発になるように国も考えているようですが…どうでしょうか?まだ全然これからという声が聞こえてきそうです。
日本国内での治験を行うということは世界的にみても一番高い国で行うことになります。投資した開発費を回収するように薬価をある程度高くしてもらいたい企業側としては承認は遅い(スピード)、日本人独自データが求められる(安全第一)、薬価が安い(世界的にみれば高すぎるとは言えない)市場で、どんどん開発などは進むという具合にはなりません。
実際に、ペースメーカは1世代以上遅れていますし、分子標的薬なども世界的には10種類以上市販開始されているのに、日本ではまだ4種類で5種類目がやっと市場に出たという具合で、決して順調とはいいかねる状況です。
日本での治験は手に入らないで困っている患者さんのためにも早く行いたいのですが、行政も審査に必要な日本人以外のデータでも認めてくれるようにはなりつつありますが、やはりハードルは相変わらず高いように思います。
今後のことを考えれば、イノベーションのためにも日本発の薬の開発はもっと活発になるように国も考えているようですが…どうでしょうか?まだ全然これからという声が聞こえてきそうです。
政府は安部首相の唱えるイノベーションのために…?がんばっているのかなぁ?ぽち→
by skyteam2007
| 2006-11-25 02:31
| 医療