2019年 02月 05日
ワクチン怖い商法にはご用心♪ |
相変わらず、「アウトブレイク」が続いているようです。今日は、札幌でも感染報告が上がってきました。
ネット界では有名だったようですが(自分は知りませんでした)、有料のワクチン講座で、ワクチンの拒否の「受講証明書」を参加者に配布して、未接種を希望する家族を増やしてきていた小児科医師が、出前での「ワクチン講座」を中止するようです・・・
↓やまびこDr.の診療日記:皆さまへお知らせです。
ワクチンには色々議論があります。もちろん有効性があり、かつ国が認めているものです。それなのに、ごくごく少数の「被害」を大きく取り上げるということをするとどうなるか?
それが三重県での麻疹の集団発生事件だったというのが、わかります。
そしてこのワクチン講座ですが・・・↓内容はかなり偏ったものだったようです。
【参加レポ】XXXX医師のワクチン講座(伏せ字にしてありますが中には書いてあります)
内容には
「ワクチンの接種の是非は法律上、保護者に任されています。
打たない、と決めたら堂々と拒否していい。さらに必要な方には『ワクチンに関しての方針の証書』を発行してくれます。
※ワクチンは、努力義務
断っても法的制裁をうけることはありません。」
など、およそ、「小児科医」とは思えないような発言を繰り返していたようです。小さいお子さんが伝染病で大勢なくなった時代があります。ワクチンなしでは、防ぐ手段はありません。
ワクチンのない時代には、「はしか」で大勢の方がなくなっています。また、「風疹」でも妊婦さんがかかると、多くの障害を持って生まれてしまいます。
>ワクチン接種が広く実施される1963年以前には、2-3年に一度は大流行が発生し、毎年推定で260万人もの患者が麻疹で死亡していました。
>ワクチン接種の活動が加速され、麻疹による死亡者数の減少に大きな効果がありました。2000年から2016年までに、麻疹のワクチン接種は麻疹による死亡者を推定2,040万人も防ぎました。全世界での麻疹による死亡者数は、2000年の550,100人から84%減少し、2016年には89,780人になりました。
今回の「ワクチン講座」が実は、一般の方にワクチンについてあまり詳しく知らないのをいいことに、誤った情報を与えていたようです。
【参加レポ】やまびこ小児科クリニックY先生のワクチン講座を受講して。改めて、予防接種問題を考えてみた。
「10ヶ月になる下の娘は、予防接種を今まで1度も受けていません。」という方ですので、
当然、今後もこういった「麻疹」などのアウトブレイクのあるたびに、このお子さんは危険な病気にかかりやすい状態になってしまいます。
こういった偏った情報提供を行う方については、医師であれば、「保険医剥奪」でも良いと考えます。
一般の方の、ワクチンに対するぼんやりとした不安に漬け込んで、講演料を取るビジネスは本来は「医師が行うべきもの」ではないはずです。
今回は、この医師は、全国出張して「ワクチン怖い講座をやめた」そうなのでほっとしていますが、似たようなことで金稼ぎをする医師は他にもいます。
今後、医療・介護施設で働く医療・介護従事者、さらには教師、保母さんについては「ワクチン接種歴」を必ず採用時にチェックするなどの対応を各自治体が行うようにするべきかと思います。
↓6年にわたって接種率を下げるために、全国各地で荒稼ぎしていた姿がうかがえます。
過去の講演の一覧 :札幌、福山、東京、大阪など全国各地。
ちなみに最新の2/4の地図を見ても、圧倒的に例の宗教団体が発症のきっかけとなったように、未接種者の団体が多いところ(つまり上記医師が講演をしていた福山市、大阪市、などで発生が確認されているからです)が多いように見えます。
麻疹(はしか)は予防接種で防げます。予防接種しない場合は、目の前にはしかの患者さんがいればほぼ8-9割の確率で感染します。
日本のような先進国で発生するのは「ワクチン怖い」という商売をする人がいっぱいいるからです。
実際にワクチンの接種率が低い場合、どんな風に広がるかを図示した資料を堀先生が紹介してくださっています。
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by skyteam2007
| 2019-02-05 07:45
| 医療